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N.O.S. w/box (旧お気に入りモノ図鑑)

自分の好きなモノ、気になるモノを紹介していくブログです。

アメリカ旧靴を歩く <2> 

第2回 「アメリカ旧靴の魅力について」


今回はいちばん書きたかったことです。。。(^^ゞ



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1 安い

いきなり直球ですが(^^ゞ
私がハマった最大の理由です。
たとえば、50s60sのビンテージリーバイスなどは世界的に評価されていて、
そのデッドともなれば高額で取引されています。当時の値段から言えば、
革靴はジーンズより数倍高かったはず。

しかし革靴は、少なくとも7,8年前までは50sデッドでもほぼ当時の値段
(現在の貨幣価値で)で買えました。
プレミアがほとんど付いていない状態で買えるビンテージ品、
それがアメリカドレスシューズだったわけです。
面白いことに、ナイキなどのスニーカーやレッドウィングなどのブーツなど
のビンテージは90年代から人気だったにもかかわらず、
革靴だけは蚊帳の外という状況。

当時、スニーカー・ブーツ以外のアメリカ靴に関心を向けていた主な層は、
ロカビリー、50sファッション等のファンの方たち。ブルースエードシューズとか、
ダブルコバ、フラップシューズなどが人気だったようです。


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ここからは私の想像ですが、90年代のRWブームの折、日本から多くの
バイヤーが仕入れに行った際、老舗靴店の倉庫で埃を被っている
旧いドレスシューズを見つけ、そのクオリティの高さに驚いて、
日本に連れ帰られたのでしょう。この辺が始まりなのかなと。

本格靴ブームがありましたが、やはり主体は英国靴やイタリア靴、
そしてビスポーク。
アメリカドレスシューズはちょうど「エアポケット」に入っていて、オールデン
をのぞいて、いわゆる「靴好き」の関心からは外れていたように思います。
なので安かった、と。

私に関して言えば、最初にオールデンを好きになったものの、
おいそれと買える値段ではありませんでした。
ただ幸運なことに、地元にシューティーさんという名店があって、
ここで出会ったのが旧いBostonianであったり、Weyenbergだったり、
Foot So Port でした。そしてどれも安かったのです。

一般的には、どんなモノでも質の良いものは高いのに、
ここではその法則が必ずしも適用されないことに驚きました。

現在は以前より相場も上がりましたし、良いモノも少なくなりました。
でもまだまだ安くて良いモノが探せば見つかると思っています。
(先日もヤフオクで50sの「隠れオールデン」のデッドが6000円で落札されていました。)
お小遣い程度の金額で「お宝探し」ができる、というのが最大の魅力かと思います。


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2 デザインの豊富さ

これもアメリカ靴の魅力のひとつです。
先に書いたロカビリーな靴や、40sのアールデコ、50sのUウィング、
60sのコンチネンタル志向の靴、70sのヒッピームーブメントを反映したモノなど、
実に豊富。

一方で英国志向の重厚なフルブローグなどもあって、ほぼ全ての人の嗜好
に応える懐の深さみたいなモノがあります。
これはやはり多民族国家・アメリカならでは。

その時代ごとの社会背景を感じさせるモノが多く、靴を通じて当時の文化
を感じられるというのも楽しい部分です。



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3 革質と作り

1920年代頃のアメリカ靴の中には、あの「ロシアカーフ」を
使ったモノも存在します。これが例の沈没船から引き揚げられた、
当時のオリジナルと同種のモノかどうかは分かりませんが、
ロシア革命は1917年ですから、年代的には不思議ではありません。

これは極端な例としても、旧いアメリカ靴の中には恐ろしく良質な革
を使った靴が存在するのは確かです。
とろけるようなカーフに、素晴らしい光沢のコードバン。

面白いのは、当時大衆靴として安価で売られていた靴にも、
現代の基準で言えば明らかに良質な革が使われていることがあります。

こういう靴は作りは安っぽいですが、それでも一応グッドイヤー製法で、
それなりには作ってあるというのも興味深いところ。当時としてはコストダウン
されたモノだったのでしょうが、それでも現代のセメント普及靴とでは雲泥の差。
50s60sアメリカの豊かさを感じる部分です。

日本の有名老舗靴店の方が旧いオールデン(カーフ)を手に取って、
「うちのいちばん良い革より良い」と言われたとか。




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4 数が多い

多くの古着屋さんやビンテージショップがアメリカに仕入れに行かれる
という事情もあり、数が豊富です。

最大のネットオークションであるeBayがアメリカ、という面も大きい。
もちろん、そもそもアメリカ靴はそのほとんどが大量生産品で、
英国のベンチメイドとは比較にならない数の靴が生産されています。
なので、デッドストックがいまだに出てくるというのもマニアにとっては
嬉しいところ。

昔景気が良かった頃のアメリカの靴屋さんは新しい靴が入荷すると
売れ残ったモノはどんどん裏の倉庫にしまい込んでいたそう。
それが積み重なっていって、何十年と。。。
つまり「在庫管理」が徹底していなかったと、いう。

倉庫の奥から旧いデッド靴を見つけ出すと、
店主が「ほう、そんなのあったか、ハハハ」ということがよくあったそうです(^^ゞ



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とツラツラ書いてしまいましたが、アメリカ旧靴の魅力を語り出すと止まらない(^^ゞ
正直に言えば、アメリカ靴から英国靴、そしてビスポークへとステップアップ
していく予定だったのに、いまだに抜け出せません。。。 

サンプルだけはたくさん増えましたが(笑)






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Comment

Name - PMT  

Title - 

ほんとうにそう思います。

1.今でも十分に安いと思います。現行オールデン、英国靴の価格と比べればアメリカ旧靴は安いです。難点はサイズが無いことですが、まだひょっこり出てきますね。

2.デザイン的には私は今でも有りそうなタイプを選ぶのですが、ちょっとした切り替えや微妙なトウシェイプなど魅力が詰まっていますね。

3.革質と作りに関しては現行物の比ではありませんね。しかもその多くが量産品というのがまた凄いですね。保存状態さえ良ければ言う事はありません。

4.数が多い。これは有り難いです。私は80年代に現行Florshiemを履いた世代なのですが、当時の靴が今でもN.O.S.でたまにですが手に入るのは嬉しいです。

私は靴メイカーの歴史とかは全く詳しくないので、こちらのブログはとても勉強になります。
これからもよろしくお願いします。

2015.10.30 Fri 18:42
Edit | Reply |  

Name - なおけんた  

Title - 

Made in USA に憧れている輩(私もそうです)は今でも多いですよね。これは中年以上に多い症候群だと思いますが、本格靴ブームの中、なぜアメリカ靴が蚊帳の外だったのかというと、USA製が非常に少なかったから、というところではないでしょうか。
合理主義の国らしく、コスト削減のため海外に製造拠点を移すメーカーが多く、見渡してもオールデンとアレンくらいしか見当たらない。しかも高い。そんな状況でした。

本格靴が欲しい、アメリカ靴が欲しい、と強く思う中年(私です)にとって、アメリカ古靴は、閉塞状態に風穴を開ける存在でした。しかも安い。
私の場合、本格靴、英国靴からこちらの世界に入ってきたので、両方の世界を行ったり来たりしていますが、アメリカ古靴のありがたみを強く感じています。

また、アメリカ古靴を知ったおかげで、いろんな方々との貴重な情報交換を通して、自分の靴についての見識に幅と深み(あくまで以前の私に比してですよ)がでてきたと思います。

最近の私は、国産靴への興味関心が高まってきてはいますが、まだまだアメリカ古靴への思いは強いです。いろいろと浮気しながら(どれが本気かわからなくなりますが)も、アメリカ古靴と付き合っていきたいですね。

これからもよろしくお願いします。
2015.10.30 Fri 21:00
Edit | Reply |  

Name - europeanblend  

Title - Re: タイトルなし

PMTさん、こんばんは。


> 1.今でも十分に安いと思います。現行オールデン、英国靴の価格と比べればアメリカ旧靴は安いです。難点はサイズが無いことですが、まだひょっこり出てきますね。


そう、問題はサイズですよね。
特にデッドストックは売れ残り品ですから、そもそも厳しいサイズが多いですし。
現行オールデンコードバンは12万超、ウェストンのハントダービーに至っては30万超。。。
私なんかには絶対ムリです(^^ゞ


> 2.デザイン的には私は今でも有りそうなタイプを選ぶのですが、ちょっとした切り替えや微妙なトウシェイプなど魅力が詰まっていますね。


はい^_^
やはり分かりやすいのはコブラのようなスペードソールとかブルースエードなんでしょうが、
Weyenbergなんかベルルッティにも通じるようなエレガントなデザインのモノもあって
おおよそ60年代までに紳士靴のデザインは出尽くしたんじゃないか、とまで思ってしまいます(^^ゞ


> 3.革質と作りに関しては現行物の比ではありませんね。しかもその多くが量産品というのがまた凄いですね。保存状態さえ良ければ言う事はありません。


当時の高級ラインの靴が素晴らしいのは当然としても、大衆靴でも中にはスゴイのが
あるのが醍醐味ですよね^_^
保存状態、確かにいちばんの懸案事項だと思います。
革が少々乾いてるくらいなら、例のグリセリン保湿とかで何とかなりますが、耐久性
などでは現行の新品には劣るでしょうし、何より糸がボロボロになってる可能性も高い。
好きな人はその辺織り込み済みなので良いとしても、万人にはおススメできないですね(^^ゞ



> 4.数が多い。これは有り難いです。私は80年代に現行Florshiemを履いた世代なのですが、当時の靴が今でもN.O.S.でたまにですが手に入るのは嬉しいです。



当時を知る方がいちばん最初のアメリカ靴ファンですね!
私も80年代、バスのコインローファーに憧れました。
この辺なんか今デッドでも一万円台で狙えますから、有難いです。



> 私は靴メイカーの歴史とかは全く詳しくないので、こちらのブログはとても勉強になります。
> これからもよろしくお願いします。


いえいえ、私なんかより詳しい方やお宝を持ってらっしゃる方はたくさんいらっしゃるので、
たいへん僭越なのですが、少しでもお役に立てれば幸いです^_^

駄文に温かいコメントありがとうございます。
2015.10.30 Fri 21:31
Edit | Reply |  

Name - europeanblend  

Title - Re: タイトルなし

なおけんたさん、こんばんは。


なおけんたさんのように英国靴や注文靴まで行かれた方がアメリカ旧靴を
認めて下さるというのは、私のような者にとってたいへん勇気づけられると
いうか、嬉しいことです(^^)


宝くじでも当たれば、イギリスやイタリアに行って有名店で1ダースでも
注文するのですが(^^ゞ たぶんそれをやるよりも私にはウェインバーグの
リーフレットを眺める方が性に合ってるような気がします。
tomojinさんと同じコレクター気質なのでしょう(^^ゞ

国産靴、いいですね。
例のハンザワさんのアウトレット靴、あれ毎日眺めていいなあ、と(^^ゞ
なおけんたさんの記事を読まなければ出会えませんでした。

アメリカ旧靴はいまだに知らないメーカーに多々出会いますし、
フローシャイム研究だけでも一生分費やせそうです。
老後の楽しみにもってこい(^^ゞ

こちらこそ今後ともよろしくお願いします。
2015.10.30 Fri 22:13
Edit | Reply |  

Name - スニゲーター  

Title - 

アメリカ靴はデザインが素晴らしく、質も高いので良いですね。
程よい奇抜さなので多少の格好をしても大きく外さないのも魅力です。お硬くない感じといいますか。
そして自慢したくなりますね(笑)
周りに理解をしてくれる人がほとんどいないのが難点ですが・・・。私もブログはじめるしかないのでしょうか(笑)
2015.11.01 Sun 02:26
Edit | Reply |  

Name - europeanblend  

Title - Re: タイトルなし

スニゲーターさん、こんにちは。



> アメリカ靴はデザインが素晴らしく、質も高いので良いですね。
> 程よい奇抜さなので多少の格好をしても大きく外さないのも魅力です。お硬くない感じといいますか。


はい^_^
一般に「お硬くない」というのが魅力ですよね。
そして整形靴のメソッドを生かした履き心地を追求したものも多い、と。


> そして自慢したくなりますね(笑)
> 周りに理解をしてくれる人がほとんどいないのが難点ですが・・・。私もブログはじめるしかないのでしょうか(笑)


いまはなきメーカーなんか歴史も語れますから^_^;
スニゲーターさんもブログぜひ。
インスタにもお仲間多いです。
2015.11.01 Sun 11:19
Edit | Reply |  

Name - スニゲーター  

Title - 

お話の流れで、日曜日だし作ってしまいました。
http://druib65i89.blog.fc2.com/
お目を通していただければ幸いです。
2015.11.01 Sun 18:40
Edit | Reply |  

Name - europeanblend  

Title - Re: タイトルなし

スニゲーターさん

早速コメントさせて頂きました^_^

なおけんたさんに先を越されてしまいましたが(^^ゞ

スニゲーターさんのコレクション拝見したかったので
楽しみにしております。
2015.11.01 Sun 20:13
Edit | Reply |  

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