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Nunn Bush Custom Autograph Blind Brogue

Nunn Bush のブラインドブローグ。
1960年代後半のものと推定。

Custom Autograph ラインのワンモデル。
このCustom Autographは 当時 Nunn Bush社が展開していた上級ライン。

1967年の広告によれば、Edgerton $14.95-19.95、通常ライン $19.95-29.95
に対し、Custom Autograph $40 となっています。
ちなみに同じ年の Florsheim は、通常ライン $19.95-27.95、Imperial $37.95。

フローシャイムとほぼ同価格帯だったことが分かります。

この靴、特徴的なのは、フロント部分の切り返しの部分。
ここがモカ縫いのように盛り上がったデザインになっています。

40s-50s頃のアメリカ靴で、キャップトゥの直線部分が同様に処理された
ものはいくつかありますが、ウィング部分の立体縫いは珍しいと思います。

素材は分厚いグレインレザー。

ヒールはレザーで、38本の釘にエッジピッタリのVクリート。
360度ウェルトで、コバの処理も上級グレードだけに丁寧です。

60s末期にWeyco(Weyenberg)の傘下に入った後も、Nunn Bush は
このCustom Autographラインを継続していて、Vクリート仕様も踏襲
していますが、やはりその名にふさわしいクオリティが感じられるのは
この時代あたりまで。

こんなのもあったりします。
おせっかいかもしれませんが、旧いNunn Bushを探す場合のポイントを
いくつか。(多分これに興味を持つ人はほとんどいないでしょうが 笑)


70s80sのNunn Bush は基本的にWeyenbergと同じ内部表記になるので
判別は容易。

60s(合併前)と思われる、こっちがオススメ。

で、釘打ち・Vクリートなどの良さげなものを探す、ということになるかと。

ただし、Nunn Bushには例の Corfam(コルファム)仕様もたくさんあるので注意。
コルファムとは60s後期にデュポン社が開発した、靴用の人工皮革。

歴史的には貴重ではあるし、現代とは逆にアウトソールが天然皮革だったり
して、私には興味深いのですが、まあ今だと安物扱いの合皮ですので。

< 1968年アド >
オールデンはバカ高いし、「ケン様」やFSPも高騰しているので、この
Nunn Bush とか SHAW、PEDWIN あたりに目を向けても面白いのではない
かと思います。
Name - なおき
Title -
これいいですねー。ウイングチップをモカ縫いで表現した靴とか初めて見ました。昔にはない実験的なデザインと言えるんでしょうかね。この辺の時代ならではって感じです。
そしてNUNN BUSHにも高級ラインがあったのですね。そちらも初めて知りました…。
見分け方も勉強になりました。NUNN BUSHは自分サイズならある程度チェックはしているのですが、なかなか良いものはないですねー。後年のは本当に安っぽくなっちゃいますから…
高級ラインといえば、以前コメント頂いたFrench Shriner HERITAGEに非常に興味があります(笑)
タイミングを見てご紹介頂けると嬉しいです。