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N.O.S. w/box (旧お気に入りモノ図鑑)

自分の好きなモノ、気になるモノを紹介していくブログです。

Friendly Five Shoes Spectator Shoes (30s) 

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Friendly Five Shoes のスペクテイターシューズ。
デッドストックで、1930年代初期までのものと推定しています。


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私が現在所有する靴で最も古いのものです。


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Friendly Five Shoes はテネシー州ナッシュビルのJarman Shoe Coが持っていたブランド。


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※Jarman Shoe Coは1924年創業。
 1930年代にGeneral Shoe Co、1959年にGenesco と社名を変え、現在も存続しています。
 ここは Johnston & Murphy ブランドを持っていたメーカーとして知られています。
 2002年まで自前のナッシュビル工場でJ&Mの靴を生産していましたが、
 現在自ら靴は生産していないようです。


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名前から分かるように、Friendly Five Shoes は5ドル均一の紳士靴ライン。


1933 friendlyfive 

戦前のJarman社らしい、スペクテイターなどのスポーツ観戦用シューズや
夏用のベンチレイテッドシューズなどを多くラインナップしていたようです。


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30年代初頭Florsheim は8ドルが主要価格帯。30s末期で8ドル75セント。
そのスターターラインのWorthmoreが6ドル近辺。


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1930年代のアメリカ人の平均年収は1368ドル。月収110ドル程度。
1930年代初頭のフォードの労働者の賃金1日7ドル。勤務日数225日で1575ドル。
 

ミルク1クオート(946ml)14セント、パン1斤9セント、ステーキ肉1ポンド(約450g)42セント。
ざっくり1ドル=今の日本の1000円〜1500円と仮定すれば、5ドルは5000円〜7500円。
フローシャイムが9ドルとして9000円〜13500円。


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1929年の世界恐慌の影響で、1930年の失業率25%、32年には30%にまで上昇。


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先の見えない不況の中で、1万円のブランド靴に対し、その約半額の大衆靴を出してきた
という感じだったのではないかと。

friendly five foonotes 



Friendly Five Shoes で触れておかなければならないのが“Friendly Five Footnotes”
これはJarman(General)社提供の、30年代初頭にCBSで毎週放送されたラジオ音楽番組。

https://archive.org/details/Friendly_Five_Footnotes

この頃はまだラジオの全国放送がなかったので、同時にスタジオレコーディングバージョン
も制作され、いくつかの貴重な音源が現存します。
マスメディアを使ったプロモーションの草創期の例と言えるでしょう。

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ところでこの靴(←やっときた 笑)、届いた際、正直少しガッカリしました。
どことなく安っぽいし、デザインもあまり好みではない。


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ただ、おそらく本物のバックスキンだろうし、よく見ると作りもそんなに悪くない。
何より30s初期のものなので、歴史的に貴重かと。
昭和初期、満州事変の頃ですから。


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このころの裁判記録に行き当たったのですが、それによれば、Friendly Five Shoes 名義の靴
がリリースされていたのは1925年〜1933年あたりまで。


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確かにアドでも、34年以降は“Five”が消え、“Friendly Shoes”になっています。
カスタムグレード6ドルという上級ラインの記述も見えますね。


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ですからこの靴、製造年代から言えば20年代の可能性もあります。
とするともうすぐ100年。 よくこの状態で残っていたものです。



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ということで、このアメリカ靴遺産、履けるサイズですが、
たぶん一生履かないだろうと思っています。


おまけ。


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箱付きデッドだったのですが、なぜかフローシャイムの箱に入ってました。
これは基本的に30年代の箱だと認識しています。
モデル名が記載されているはずの場所にテープが貼ってあるので、本来何が入ってたのか
想像するだけでも楽しいです。
名付けて「エア・30sフローシャイム」ごっこ(^^ゞ

1932florsheim.jpg  

きっとこんなのが入っていたはず。欲しい…(´・_・`)



Comment

Name - 電池  

Title - 

お久しぶりです。

流石のコレクションですね。スペクテイター好きの私には堪らないペアです。高級靴でなくてもこのようなデザインがあるとは羨ましい時代です。これだけ希少ですと履くに履けないですね。

紹介されているフローシャイムの箱は私のtopperの箱と同年代でしょうか?この時代のフローシャイムが欲しいところですね。

それにしても歴史的背景や当時の価格などなんでも知っていますね。これからも色々教えて頂きたい限りです。
2014.06.10 Tue 19:55
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Name - europeanblend  

Title - Re: タイトルなし

電池さん、こんにちは。

> 紹介されているフローシャイムの箱は私のtopperの箱と同年代でしょうか?この時代のフローシャイムが欲しいところですね。

たぶん、同年代だと思います。箱だけでも貴重かと。
20s30sフローシャイムの箱付きデッドがもしあれば、10万でも買う人はたくさんいるでしょうね。
ショップに出てたら「価格応談」。コレクターの放出を待つしかないかないですね(^^ゞ


> それにしても歴史的背景や当時の価格などなんでも知っていますね。これからも色々教えて頂きたい限りです

歴史が好きなので、いろいろ調べて書いてます。
電池さんのような勉強熱心な方に読んでいただけて幸いです(^_^)
2014.06.10 Tue 23:37
Edit | Reply |  

Name - U-BOAT  

Title - 

こんにちは、相変わらずすごい靴のコレクションですね。アメリカ本国に行くとデッドストックがまだまだあると言うことでしょうか?
大変失礼なことを伺いますが、どのくらいのお値段を出されてヴィンテージの靴を購入されていますか?私は履けるかどうかわからない靴なので、余程欲しいものでなければ10諭吉で収まるように努力しています。
2014.06.11 Wed 12:00
Edit | Reply |  

Name - europeanblend  

Title - Re: タイトルなし

U-BOATさん、こんにちは。

コメントありがとうございます。

>アメリカ本国に行くとデッドストックがまだまだあると言うことでしょうか?

さすがに戦前のものはほとんどないと思います。50年代もかなり減ってます。
60年代ならまだチラホラ。多くは70s以降でしょうね。
コレクターが持ってる方が多いかと。

> 大変失礼なことを伺いますが、どのくらいのお値段を出されてヴィンテージの靴を購入されていますか?私は履けるかどうかわからない靴なので、余程欲しいものでなければ10諭吉で収まるように努力しています。

昔から集めているので、最近のビンテージ靴の高騰には戸惑っています。
7、8年前は本当に1万円とかで50sデッドが買えましたから。
その頃の相場の記憶があるので、正直「これにこの値段は出せないな」なんて思います。
50sオールデンのデッドは別として、デッドはどんなに高くても5万、通常は3万以内、ユーズドは
程度が良くても1万以下と決めています。

5万を超えると、マスターロイドとか射程圏内ですし、国産ファクトリーの上級グレードが買えますから。
集めてて言うのも何ですが、これらを超えるアメリカビンテージ靴はほとんどないと思っています(^^ゞ
歴史的価値は別として、の話ですけど。

以上ご参考になれば幸いです。

今後ともよろしくお願いします。
2014.06.11 Wed 13:08
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