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N.O.S. w/box (旧お気に入りモノ図鑑)

自分の好きなモノ、気になるモノを紹介していくブログです。

Joslin & Mooney のプレーントゥ 

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Joslin & Mooney というブランドのプレーントゥ。
デッドストックで、おそらく1960年代後半のもの。

一見何の変哲もない普通のプレーントゥですが、実はこれ割と珍しい靴なんです。


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この靴のアッパー素材には、Corfam(コルファム)というデュポン社の人工皮革が
使われているんですが、このコルファム、1964年から数年間しか作られなかった
「幻の人工皮革」と言われているもの。

通気性がなかったそれまでの人造皮革を改良し、靴甲革の代替として、世界の
デュポン社が数百億円の資金を投入し、開発したもの。


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鳴り物入りの新素材だったわけですが、それが短命に終わった理由は2つ。

ひとつは、靴用に開発されたこのコルファムが靴に向いていなかったこと(^ ^;
「締め付けられる」「暑い」などの苦情が多かったらしい。
当時の技術では、収縮性と通気性がまだ足りなかったのでしょう。


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ふたつめは、日本のクラレが翌年「クラリーノ」を発表したこと。
こちらの方がコストが格段に安く、品質も良かったので、コルファムは市場から駆逐
されてしまったんですね。日本の技術力恐るべし。


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デュポン社の「世紀の失敗作」なわけですが、半世紀経った今も新品然として
いて、劣化がほとんど見られないですから、この辺は驚嘆すべきところです。
失敗したのはきっとコストの問題が大きかったのかな、と思います。

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アッパーは人工皮革ですが、インナーやソールは天然皮革が使われています。
現代なら逆でしょう。この辺りからも、当初人工皮革が高級素材として登場した
ことがうかがえます。

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