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J.M.Westonのローファー

コインローファーの(既成靴での)最高峰と言えばAldenのコードヴァンかJ.M.Westonの
シグナチャーでしょう。
もう10数年前でしょうか。とある雑誌にこういう話が載ってました。(うろ覚えですが)
ある人が商用でパリへ行き、街角にあった靴屋に入りました。
ローファーを見せて欲しいというと、店員がおもむろにその人の靴を脱がせ、足を手で触ると、
店の奥から一足のローファーを持ってきたんだそうです。
履いてみると、これがとんでもなくキツい。それで「キツ過ぎる」と言うと、
「いや、それがお客様のサイズです」と言って譲らない。
とうとう根負けして買って日本へ持って帰ったのですが、これがやはりキツくて足が痛い。
「これは失敗したかな」と思いつつ、ガマンしてずっと履いていたらいつの間にかピッタリに。
それからはもう手放せなくなくなった。
数年後、ソールがすり減ったのでまたパリへの商用の際にその店へ持って行き、
ソールの張り替えを依頼。
すると店員がすり減ったソールを見て「お客様、クルマの運転をされてますね?」
と聞くんだそうです。
する、と答えたところ、その店員いわく、
「私どもの靴を履かれる方はクルマの運転はされないんですよ」
つまり、ショーファー(専属運転手)を雇える人の用の靴だと....。
その靴屋こそJ.M.Weston。まだウェストンが日本に出店する前の話だそうです。
ウェストンがシューフィッテングを丁寧にする店なのは有名ですが、
客の足を触っただけでサイズを持ってくる、というのはすごい。
(もちろん今はきちんとゲージで計ってくれますけど)
ショーファー云々の話は多少イヤミな感じもしますが....。
この話を読んで以来憧れ続けたウェストンのローファー。
こういうスリップオンタイプのものはサイズ選びが難しいのでフィッティングは
慎重に行った(もちろん店員さんの手ではなくゲージで)のですが、自分の場合
ウェストンサイズで8Dという結論に達しました。
これは店員さんいわく27.5相当だそうです。
(靴箱の表記には8Dの横にUK9D、US10Dとあります。)
しかし2、3回履いてすでに靴べらを使わずに脱着できるようになったところを
みると8Cあたりが良かったのかもしれません。

さて肝心のインプレッションなのですが、
革質と全体の雰囲気はさすがに素晴らしい。
正直、縫製の善し悪しまでは分かりませんが、良い革を使っていることは容易に
分かります。
しかし問題はやはり値段。
あちらでも革の価格が急騰しているそうで、毎年のように靴の値段が上がって
いるとは聞きますが、それでもパリに行って2足も買えば旅行代がペイできる
ことを考えると内外価格差はまだ大きいと思います。
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